先月末ですがファンである、小畑健先生の作品展に行きました。画像は7月末に配布された、来場者への先着限定ポスター。100人までだったので、受け取れて大満足です。
そんな小畑健ファンの僕ですが、小畑作品をおすすめするならどれが良いかと題して紹介してみます。画力が神なのはもちろん、原作も素晴らしい作品が多いため選ぶのに苦労しましたが(汗)
展示会の感想もちょっと含めつつ、感想を書いてみました。
「小畑健作品」をおすすめ順に紹介
小畑健ファンとしておすすめ順に紹介して行きます。う~ん・・上位になるほどやはり悩みましたね。
もちろん、今後も新作が出てくれば追加していきますが、1位と2位は不動な気がしますwそれではどうぞ。
6位 All You Need Is Kill 竹内良輔 (著),安倍吉俊 (著),桜坂洋(原著)
SF世界で起こる戦争中、主人公は死んでしまうとひたすらタイムループするというストーリー。ありがちな話であり、そんなに斬新さを感じることはなかったが、画力が高くファンとしてはスラスラ読めて満足。
ただ、絵が巧すぎるが故に、1枚の戦闘シーンからの情報量は多めになっています。様々なシーンで、ここはどうなっているのだろうか?と、絵を眺めつつ考えてしまう場面も人によっては出てくるかもしれません。
ギタイと呼ばれる敵軍団が程よい気持ち悪さで、ちょいグロ要素も含みつつという感じ。絵を楽しむという感覚で僕は読ませていただきました。なので、小畑作品としては評価低めと申し訳ないですが本作はこの位置に。

5位 学糾法廷 (原作:榎伸晃)
少年ジャンプで裁判をテーマにするというのは、なかなか思い切った発想だったと思います。ジャンプにしては新しい雰囲気なので、僕は1話から期待できました。
ジャンプ漫画ではバトルやギャグ漫画が定番ですからね。そればかりだと新鮮味を失うので、この手の作品が出てくることは良いことです。
しかしやっぱり少年誌。裁判をマンガ内で行うため、説明のための文章量が増えること。10代の読者層が多い漫画誌のため、裁判をテーマにすると複雑な側面があったのも事実だったのかなと思います。
それゆえにストーリーは広げられそうなのに、3巻打ち切りという結末なのが悔やまれるところ。連載誌がもう少し年上向けだったら、支持されることもあったんじゃないかなと。

4位 人形草紙あやつり左近 (原作:写楽麿)
小畑作品には良作が多い反面、打ち切り作品も多いんですよね。ただ、打ち切りだからといって駄作というのは時期尚早。本作の場合、ジャンプにおける推理漫画としては面白い位置になり得たように思います。
左近が童人形の右近を操ることで、一人二役で事件に挑むというスタイルは、アイデアとしては良い。淡々と推理しても、それはそれでライバル作の真似に終わりますから。
怖さや不気味さという、推理漫画における味つけは絶妙でした。人が殺されるシーンでは、なかなか酷な描写を使っていますし、それがあるからこそ恐怖感をさらに煽ってきます。若干、密室トリック多めかなという節はありますが(汗)
ちなみに4巻打ち切りですが、雑な終わり方にはなっていません。次回があるんだろうなくらいの締め方で、強引な終わらせ方になっていないので、すっきり終わる感覚でした。それだけに惜しまれる作品と言えます。

3位 デスノート (原作:大場つぐみ)
言わずと知れた、小畑作品を語る上で外せない本作。「え!?デスノは1位でしょw」という方も多いのではないでしょうか。実際リアルタイムで読んでいた時は、こんな面白い作品がジャンプで読めるとはという高揚感がすごかったですよ。
悪人を狙っているとは言え、少年誌なのに、とにかく人を殺す方向に進んでいくストーリーはすごかったです。デスノートを使う上でのルールや、駆け引きというサスペンス感が新しく面白かったので。
伏線もしっかり張られていって、キレイにまとめ上げてます。この頃には、小畑先生の画力は完成されていて、「とにかく上手い絵を描くな」と思っていました。
もう知られ尽くして、漫画ファンなら読んでいないデスノート。「計画通り(にやり)」とか、ネットではネタに使われていたりしますが、それだけ愛された証拠とも言えます。

作中、ヤンキーにナンパされ困る女性がいましたよね。目撃したライトが、ここでバイク事故を起こさせるのですが・・。実は幻のシーンがあったことを小畑展で知りました。
最初に完成した事故シーンはちょいエグ描写で、結局ボツになってお蔵入りになったようで。小畑展で差し替え前の原画を見ることができました。そのまま掲載してもOKなレベルだったと僕は思いましたけどね・・。
2位 バクマン (原作:大場つぐみ)
大場つぐみ先生も凄いんですよ。前作がデスノートなので、プレッシャーは相当なものだったはず。しかし期待を裏切り、見事に面白い作品を送り込んでくれました。まさに小畑先生との最強タッグ。
それにしても漫画が作られる裏側って、この作品を読むまでは全く知りませんでした。というか、少年ジャンプで連載されるまでの道を、ジャンプ漫画で読めるなんて考えたこともなかったですから。
なんとなく漫画家さんと編集さんで作ってることは分かりつつも、漫画家さんの連載までの苦悩とか。編集サイドの事情などが、とにかく読者に伝わってくる素晴らしさがあります。はがきアンケートは大事って何度も思いました(笑)
そしてサブストーリーにある男女の恋物語。色んなカップルが生まれますが、どの組み合わせも行き着くところはお互いを尊重して高め合うんですよね。漫画のこと以外でも、幸せになれよと応援したくなるやり取りは必見です。

1位 ヒカルの碁 (原作:ほったゆみ、監修:梅沢由香里)
1位は迷うのですが、私情込みでこの位置に置きました。僕はヒカ碁の影響から、一生の趣味となる囲碁に出会ってます。因島にある本因坊秀策のお墓などに聖地巡礼に行くほど(笑)
ヒカ碁のすごいところは、囲碁を知れば知るほど、各シーンが考え抜かれて作られていることがわかる点。(急所の一手や対局者が苦しむ場面など、実際の局面にしっかりマッチしておりリアリティはすごいです)
また、少年誌における王道らしさを貫くところも評価ポイント。主人公ヒカルが囲碁を知らない子供目線で始まり成長してく様は、何もわからない読者目線から楽しめる効果をさらに高めています。
最初は「囲碁なんて意味がわからない」という心理が強く働くのに、気がつけばヒカルを全力応援するようになるのはヒカ碁マジック。ヒカルが強くなっていく過程が、何より楽しみな作品でした。
囲碁漫画だから、ファンも限られてるのかなと思ってたんですけどね。小畑展ではヒカ碁にも、若い女性がめちゃくちゃが並ぶほど人気していました。男女関係なく、幅広い層に支持されていて嬉しかったです!(笑)
